前回の投稿で、“to run” の使い方の一つで、基本の意味に則っていないものを紹介しました。ブログで触れたように、“get”と同様に、“run”も特に話し言葉で、たくさんの違う使い方があります。ただ自然に聞こえるということだけではなく、選ぶ言葉の奥にはニュアンスの違いあります。本や辞書では説明されていないけれど、ネイティブスピーカーは、意味することを伝えたいためにその言葉で伝えるのです。
今日は、そのようなニュアンスについてみていきましょう!
でも最初に、基本の意味からスタートしましょう。
基本の意味:早く動くこと
“run”の最初の定義は、「歩くよりも早く動くこと」です。
- I ran as fast as I could, but I still missed the bus.
そのため、“run”は例のように比喩的にも使われます。
- To spread fast: Rumors of corruption in the government ran through the employees.
- To flow: The Amazon river runs from the Andes and down to the Atlantic Ocean.
- To lead to: This road runs down to Moricoro Park.
- To make a regular journey on a regular route: the Linimo train to Fujigaoka runs every eight minutes or so.
To run = 管理すること
前回のブログで、“run”は”操作する”という意味にもなるとご説明したことを思い出してください。この2つ目の“run”の用法は、それと大きな違いはありません。
もしあなたが会社や企画、仕事のような、機械のように働くことを頭に浮べたら、そのようなことです!
例文を見てみましょう。
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We interviewed the CEOs of the top tech companies about their secrets on how to run a successful company.
私たちは、テクノロジー分野の会社のCEOに、大企業経営の秘訣をインタビューした。 -
You can ask Brian and Gareth about how to run a successful English school.
ブライアンやギャレスに優秀な英会話スクールの運営の仕方を聞くことができる。 -
My mother used to run an antique shop when I was younger.
私の母は私が小さいころ、骨董屋を営んでいた。
この用法での“run”の使い方は、簡単です。他動詞のように扱ってください。その際、冠詞が必要なとき付け忘れないようにしてくださいね。
- Run + article + object
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You can ask Brian and Gareth about how to run a successful English school.
ブライアンやギャレスに優秀な英会話スクールの運営の仕方を尋ねることができる。 -
My mother used to run an antique shop when I was younger.
私の母は私が小さいころ、骨董屋を営んでいた。 -
I’m not going to tell you how to run your household, that’s up to you to decide.
家事の分担に口を出すつもりはありません。それはあなたが決めることです。
“manage”を使ってはだめか。
“run” と “manage”の間には、ニュアンスの違いがあります。その違いで経営者であるか、監督者であるかを伝えています。
“run”は、動きを暗に意味しているので、日々の業務や、円滑な稼働に必要なこと、つまり操業に焦点を当てています。より活動的な感じがあり、例えば上司や経営者がチームと伴に働いているような感じです。チームを助けるため、自らがその仕事に入ったりさえもします。さらに、その人物は会社の経営者であって、仕事の最終の決断を下すことも意味しています。
一方、“manage”は監督者としての立場を意味しており、その上司や経営者はチームと第一線で働いているわけではないかもしれません。彼らの仕事はスタッフと本部の管理で、本部からの指示をスタッフ伝え、スタッフから伝えられた問題や成果を本部へ報告します。“manages”している人は、それについて大きな決断をする必要はありません。
これらの例をご覧ください。
- My friends run a cafe in Nagakute. = スタッフに指示も出すが、彼ら自身も働いている。
- My friends manage a cafe in Nagakute. = 主にそこで働くスタッフを管理している。
- I’ll be running the team on this project for Toyota. = チームリーダで、チームともに仕事をしていく。
- I’ll be managing the team on this project for Toyota. = チームの監督者で、チームの働きを見て、上司に進捗を報告する。
双方のケースで、その人はプロジェクトや仕事の舵取り役であるのですが、“run”を使うのは、その人がプロジェクトの進行を助けているときです。“manage”は、その人が、チームがプロジェクトを進行しているのを見て、上司に進捗を報告する場合に使われます。
もう一つの“manage”の同義語は、この場合、“to be in charge of” か “to be responsible for”になります。これらの表現も同様に、リーダーや上司がチームと一緒に働くという意味は含みません。
小さな会社では、上司と管理者の線引きが曖昧なため、“run”を使うことが一般的です。上司と管理者が同じ人物ということはよくあることです。
この意味を持った“run”のイディオム
“run”は“to manage”, “to be in charge of”, “to operate a business”の意味でとてもよく使われるので、この意味をもった“run”のイディオムはたくさんあり、日常のビジネス会話でとてもよく使われます!
“To run a tight ship”何かをとても厳しく管理する こと。
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We have absolutely no time to waste on social media or chatting at work. Our company runs a tight ship; if we’re caught wasting time, we get reprimanded!
私たちは、仕事中SNSや無駄話をする時間はありません。私たちの会社は厳しく管理をしています。もし、怠けていることが分かったら、厳しく叱責されます。
小さなボートでは、みんなが漕がなくてはいけません。そうしなければ遠くへ行けません!
“To run something to the ground”:会社の経営がとても悪いので失敗すること。
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Adam Neumann, the CEO of WeWork, was running his company into the ground even before the deal with SoftBank.
WeWork のCEOのAdam Neumannは、SoftBankと契約する前は、会社の経営に失敗していた。
このイディオムは、このビデオレッスンの中で使われています。: English is essential for entrepreneurs カナダの起業家であり、タレントのRobert Herjavecが、ビジネスだけではなく実生活の中での交渉術のアドバイスをしています。
“To run like clockwork”:何かを時計のような規則性をもって円滑に進めること
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Toyota’s just-in-time manufacturing system runs like clockwork and is incredibly efficient.
トヨタのジャストインタイムシステムは、円滑にいくような規則性をもって製造が行われ、とても効率がいい。
これらのイディオムはスクールのインスタやフェイスブックに載せますね。ぜひフォローして、キャンペーン、イベント、レッスンについて、そして英語の便利な表現をチェックしてください!合わせてブライアンのアメリカと日本の体験記もご覧くださいね。
まとめ
“Run”の”操作する”という意味は、ビジネスを経営することについて話すときにも使われる。
この時の使い方は、“run” = “操作する”と同じ使い方をする。
- Run + article + object
“run” と “manage”のニュアンスは次の通りです。
- “Run”は、仕事の中に入り込む意味合いをもっていて、最終決断を下す立場にある。
- “Manage”は、監督者に立場にあることを意味し、決断をする必要はなく報告だけをする。
ですから、もしあなたが会社の経営者や、チームやプロジェクトのリーダーなら、“manage”の代わりに“run”を使うことになるでしょう。これでもっと明確に表現できます。
この投稿がお役に立てば幸いです!
これらのニュアンス次第では、あなたが意味することを伝えることができたり、伝わらなかったりもします。でも間違えることは、物事につきものです。ですから、エクスリンガルでは生徒さんが、安心して言語学習の経験を積むことができる環境づくりをしています。私たちは、やってみながら学ぶことを信念とし、学習中のみなさんが「話す」ことに重きを置いています。4か国語を話し、5か国語を勉強する立場として、自信をもって申し上げます。最良の学習法は、恐れずやることです。
教師と、諸言語に通じた者として、私はこのようにもお伝えします。みなさんは、ご自分が思っているよりも知識があるのです。多くの生徒さんは考え直すときにミスをします。ですから恐れず話してみてください!最初に話そうとしていたことが合っている可能性はかなり高いのです。
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