“Most” と “Most of” は、どう違う?Most vs Most of

あなたは、“most”と“most of”の違いをご存知ですか?どちらも「ほとんど」という意味ですが、“of”の有無やその後の単語によって、間違った表現にもなってしまいます。ネイティブのような違和感のない英語を話すには、ぜひ押さえておきたいポイント!“今まで何となく使っていた”、“そもそも most も most of も分からない”、そんな方はぜひこのブログで今すぐチェック!

2025.1.9

この記事は4分で読めます

英会話でよくある間違い
most_vs_most of

"Most" or "Most of"?

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先週の金曜日の朝、ある生徒さんが、私にとって何ともベストなタイミングで、ある“ミス”をしてくれました。この生徒さんは関東に住んでいて、ヨーロッパの評判の高い会社でリモートワークをしています。私たちはオンラインレッスンで、冬の休暇について話しており、彼女は、自分の休みが日本の他の人よりも少し早く始まったと話していました。そして彼女はその理由について、このように説明したのです。

“Most of colleagues in Europe start their vacation before Christmas.”

それを聞いたとき、私が突然喜んで拍手をし始め、いきなり「ありがとう!」と言ったので、彼女はとても驚いたことでしょう。ではなぜ私はそんなに嬉しかったのでしょうか?そのとき私はこのブログの冒頭部分を書こうとしていたのですが、自然に聞こえるような間違いの例文が思いつかず、困っていたのです。

彼女は、“most of…”を使った、よくある間違いをしてしまったのですが、そのタイミングが私にとって非常によかったのです。

では、彼女がしてしまった間違いとは何でしょうか?

それは、“Most of colleagues in Europe start their vacation before Christmas.” と言ってしまったことです。

それでは、自然な正しい表現は何でしょうか?

それは、 “Most of my colleagues in Europe start their vacation before Christmas.” です。

私は以前、“almost…”と“most…”の用法の違いと、それに関するよくある間違いについてブログを書きました。今回のブログはその続きで、“most of…”と“most”についてです。これは、レッスン中にもよく生徒さんが間違うことがある表現です。このブログをお読みいただき、これらの表現をあなたが正しく使えているか、ぜひ確認してみてくださいね。

“Most”を使う場合

“most”は、何かの大多数を表すときに使います。これについては、以前のブログ「“Most”と“Almost”って何が違う?ネイティブはどう使い分けてるの?」 で取り上げました。ぜひそちらをご参照いただき、詳しい説明と例文で学んでみてくださいね。

Let's read and learn!

例文:

- Most people love sushi, but not everyone likes natto.

- Most cats hate water.

- Most students find kanji challenging, but it gets easier with practice.

いずれの場合も、“most”の後に直接名詞が続いていることに注目してください。“the”や“my”のような、特定の限定詞は必要ありません。これは、一般的なグループの大多数について話す場合に、まず安心して使える用法です。

“Most of…”を使う場合

一方で、“most of”は、特定のグループや、グループの一部分について話す場合に使います。

もし私が、生徒全体の大多数について話すなら、“most students”と言いますが、クラスの生徒の大多数、あるいは日本の生徒の大多数について話すなら、“most of the students in my class”、あるいは“most of the students in Japan”と言うでしょう。

Let's read and learn!

例文:

- Most of the people at the party were wearing yukata.

- Most of my friends enjoy karaoke.

- Most of the sushi at the restaurant tonight was delicious. The sea urchin wasn’t very fresh, though.

ここでは、“of”をつけることで、全ての人について一般的な発言をするのではなく、特定のグループ(例えば、“the people at the party”(パーティーの人々)や“my friends”(私の友達)に注目していることを表しています。そして、その後に “the”、“my”、“this”のような限定詞や、所有代名詞を置く必要があります。

両方が使える場合

場合によって、“most”と“most of”の両方が使えることもありますが、意味や含意が微妙に異なります。

以下の文を比べてみましょう。

Let's read and learn!

Most people enjoy sushi.

一般的: 世界中の大多数の人々、または広い意味での人々を指している。

Most of the people enjoy sushi.

特定的: 例えば寿司の試食イベントなど、ある特定の状況における大多数の人々を指している。

例えば、(このパーティーの)ほとんどの人、(スシローによく行く)ほとんどの人、など。

もし使い方に迷ったら、一般的なことを話しているのか(most)、それとも特定のグループについて話しているのか(most of)を考えてみると良いですね。

よくある間違いと正しい表現

Let's read and learn!

間違い1:一般的な状況と特定の状況を混同して使ってしまっている。

誤り:Most of people in Japan love ramen.

正しい表現: Most people in Japan love ramen. (一般的)

あるいは Most of the people I met in Japan love ramen.(特定的)

間違い2:限定詞を忘れてしまっている。

誤り:Most of Japanese people are polite.

正しい表現: Most Japanese people are polite. (一般的)

あるいは Most of the Japanese people I know are polite. (特定的)

練習

どれくらい理解できたか、以下の文章で試してみましょう。正しい選択肢を選んでみてください。

Let's read and learn!

(Most/Most of) my coworkers enjoy green tea.

(Most/Most of) dogs are friendly.

(Most/Most of) the tourists visited Kyoto during their trip.

(Most/Most of) Japanese cities have amazing public transportation.

(答え:1. Most of, 2. Most, 3. Most of, 4. Most)

まとめ

正直なところ、“of”を付け忘れたり、反対に、必要ではないときに“of”を使ってしまっても、大抵の場面では通じますし、それほど大きな問題にはなりません。

“most of”の“of”のように、細かい点にも気を配らなければならないことは、時に苛立ちを覚えたり、打ちのめされるように感じることがあるかもしれませんが、間違いをしてしまうことも、言語学習の一部だということを覚えておいていただければと思います。学ぶべきことはたくさんありますが、間違いに気付き、それを正す努力をすることで、言語習得にまた一歩近づくことができるのです。

しかし、このブログで取り上げた点は、英文法におけるニュアンスのひとつであり、時間をかけて習得することで、あなたの英会話のレベルが上がり、よりネイティブ・スピーカーのように聞こえるようになります。私の生徒さんのミスが、彼女にとっても私にとっても良いことをもたらしたように、このような瞬間は、英語の使い方に磨きをかけ、コミュニケーションに自信をつけるチャンスなのです。

ご自身の英語力をさらなる上のステップへ進めたいという方は、オンラインまたはエクスリンガルの教室で、50分無料レベルチェックと50分無料体験レッスンをご受講くださいね。ご都合のよい日時をぜひお問い合わせください。