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教室での質問:Notice と Realize  どのように使い分ける?

By Brian Carpenter 2023/12/08


教室での質問:Notice と Realize どのように使い分ける?


あなたは、あの伝説の名探偵、シャーロック・ホームズ。不可解な殺人事件の捜査中です。

As you look around the crime scene, you notice that there’s a bloody shoe print in the corner made from what seems to be a workman’s boot.

As you continue to work the scene, a lightbulb goes out.

When a repairman comes to change the lightbulb, you notice that he, the repairman, is wearing workman’s boots with tread identical to the bloody print. You then notice a small spec of blood on the sole of his boot as he climbs the ladder.

At that moment, you realize that he may be the murderer and you have the man arrested.

(事件現場を見渡すと、部屋の隅に作業靴と思われる血のついた靴跡があることに気づきます。引き続き捜査をしていると電球が消えてしまいました。

修理工が電球を交換に来たとき、あなたはその修理工が血のついた靴跡と同じ靴底の作業靴を履いていることに気づきます。そして彼が梯子を上っているとき、彼の靴の底にも小さな血痕があることに気づきます。

その瞬間、あなたは彼が殺人犯かもしれないと気づき、その男を逮捕させました。)

さすが名探偵、見事な推理です!

そして事件のレポートにはこのように書かれるでしょう。

I arrived at the crime scene at 3:45pm, and began to inspect. Immediately, I noticed a bloody boot print in the corner of the room. As I was inspecting the boot print, a light bulb went out, and a repairman was called. The repairman came and was climbing the ladder to fix the lightbulb. That is when I noticed a small red spec on the sole of the repairman’s boot. I moved in closer. The tread on his boots was a perfect match for the bloody print at the crime scene. It was at this moment that I realized that he was at the crime scene and could possibly be the murder.

(私は午後3時45分に現場に到着し、捜査を開始した。すぐに部屋の隅に血のついた靴跡があることに気づいた。私がその靴跡を調べていると、電球が切れたので修理工が呼ばれた。修理工が来て、電球を直すため梯子に登っていた。その時、修理工のブーツの底に小さな赤い点があることに気づいた。私は近づいてみた。修理工のブーツの靴底は、現場にあった血痕と完全に一致した。この瞬間、私は彼が犯行現場にいて、殺人犯である可能性があることに気づいた。)

それではここで、 ”notice” と ”realize” がこのシチュエーションでどのように使われているか見ていきましょう。

あなたが気づいた(notice)ことは、血のついた靴跡と修理工のブーツに付着した血痕です。 そしてこれらの事実が印象に残り、その情報を頭の中で整理し、認知プロセスを経て、彼が殺人犯かもしれないと気づきます(realize)。

もう少し簡単に説明すると、

Notice: 何かを見たり、感じたりすること。

例:足跡を見つけたり、誰かが作業靴を履いているのを見たりすること。

Realize: 何かを理解したり、把握すること。

例:この探偵物語においては、ホームズが点と点を結び、修理工が殺人犯かもしれないと理解したときのことを指す。

この微妙な違いをさらに理解するために、別のシナリオを見てみましょう。

あなたが人通りの多いマーケットを歩いていて、ふと顔を見上げると、見知った顔の人がいたとします。高校時代の旧友です。なんと嬉しいサプライズでしょう!話し始めると、友人が高級なスーツとブランド物のサングラスをつけていることに気がつきます。そして友人がユニクロの創業者である柳井正に会ったと言って初めて、あなたはその友人が今や成功を修めた起業家であるということに気づくのです。

さて、どの部分が”notice”で、 どの部分が ”realize” でしょうか。

You noticed a familiar face, and realized that it was your friend. You noticed his nice suit and sunglasses, but after hearing his story about meeting with Tadashi Yanai, you realized that he is a successful businessman.

(あなたは見覚えのある顔に気づき(notice)、それが友人であると気づきました(realize)。彼の素敵なスーツとサングラスに気づき(notice)、柳井正と会ったという彼の話を聞いて、あなたは彼が成功を修めた実業家であると気づきました(realize)。)

この話を別の共通の高校時代の友人に送るとしたら、次のようなメッセージになるでしょう。

     

Hi! Do you remember Joe Rodgers from high school? I saw him today. I noticed a man in an Armani suit and sunglasses and realized it was Joe. He said he is working with Tadashi Yanai. Crazy! I never realized he was so successful.

(やあ!高校時代のジョー・ロジャースを覚えてる?今日彼に会ったんだ。アルマー二のスーツを着て、サングラスをかけた男がいて、ジョーだと気づいたんだ。彼は柳井正と仕事をしていると言っていた。本当に驚きだよ!彼があんなに成功していたなんて、全然気づいていなかったよ。)

”Notice” と ”Realize” 、この2つの言葉が混同されやすいのはなぜでしょうか?

それは、日本語の「気づく」という表現が、 ”notice” と ”realize” の両方の場面で使われることに起因しています。しかし実際は、”realize” の方が ”notice” よりも 「悟る 」というニュアンスが強いです。 実際、ネイティブ・スピーカーに聞いたとしても、彼らの多くにとっては、その違いを説明することが難しいかもしれません。そのため、今すぐにこれらのニュアンスの違いを厳密に理解出来なかったとしても、気にしすぎないでくださいね。

ただ、このことだけ覚えておきましょう。


Notice: 見たことや感じたことに対して使う

Realize: 理解したことに対して使う


いかがでしたでしょうか?

”Notice” と ”Realize” のように、言語を学ぶ上で、少し複雑だけど知っておくととても役立つことを、私たちのブログやインスタグラム、フェイスブックにたくさん掲載しています。ぜひこの機会に、私たち言語学習エキスパートたちからのヒントをたくさん手にしてくださいね!

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