あなたは普段、“セーフティー”という言葉をどれくらい耳にしますか?安全なものを表す際によく使われますが、私たちは英会話でもこの言葉をそのまま使ってしまう傾向があります。簡単そうな言葉ですが、英会話で上手く使うにはちょっとしたコツがあるんです。ぜひこのブログでまた一つ学びを深めてくださいね!
私が初めて日本に来たのは2001年で、日本の大手語学学校で働くため、大阪に来ました。それまで3カ国に住んだことがありましたが、東アジアの国は日本が初めてで、また非英語圏での生活も初めてでした。 最初の1年間は、新しくエキサイティングな経験と感動の渦でした。忘れられない大切な思い出です。今回この記事では、授業中に時々生徒さんが口にしたり、またテレビでもよく耳にすることのある、非常によくある英会話の間違いについて、私の第一印象や経験を基にお話ししたいと思います。
日本へ来て最初に抱いた印象のひとつは、ある種の驚きでした。それは、ATMの行列や、駅で電車を待っているとき、また店が開くのを待っているときなど、私が誰かの後ろに並ぶことができ、そして同時に私の後ろにいる人たちが、私の存在や私がどんな人間かということについて何か考えているようには見えない、ということでした。これは日本の人々にとっては全く普通のことだと思いますが、ジンバブエで育ち、南アフリカに住み勉強し、そしてヨーロッパを旅行し、そこに住んでいた私にとっては、全くもって異質なことでした。これらの国の人々の多くは素晴らしい人たちですが、一方でお金や財産を簡単に手に入れようとする人も数多くいます。犯罪の被害に遭わないようにするためには、常に自分の周囲や周りの人々、特に自分の後ろにいる人には気を配り、注意をすることが必要です。このような意識は、世界の多くの地域で生き残るために必要なことのひとつであり、自動的に身につくものです。そのため自分の後ろにいる人のことすら知らない人たちというのは、私にとってはとても奇妙に思えました。
大阪での1年目、実際には最初の2週間で私が経験したことは、恐ろしいと同時に素晴らしいものでした。 御堂筋線の梅田駅で地下鉄を待っていたときのことです。私は目薬をさすために、財布を脇に置きました。その直後に電車が来てしまったので、私はすぐに立ち上がり、電車に駆け込みました。そしてドアが閉まった瞬間、私は息を吞み、動揺しました。座っていたベンチに財布を置きっぱなしにしてしまったことに気づいたのです。
なんと恐ろしいことでしょう!というのも、そのとき私は、口座を開設するため銀行へ行く途中で、新しい口座に手持ちの現金を全て預金するつもりだったからです。日本で持っていた私のお金は、全てこの財布に入っていました。なんてバカなことをしてしまったのだろう!と思いました。電車が発進すると同時に、私は冷や汗とパニックに襲われ、お金で膨らんだ財布が、ベンチにポツンと置き去りになっているのが見えました。私は淀屋橋駅ですぐに電車を降り、そして次の電車に飛び乗って梅田へ戻り、座っていたベンチに駆け寄りました。そして恐ろしくも、予想通りの知らせが私を待っていました!消えていたのです。南アフリカから日本に来たばかりだったので、当然のことながら、財布を見るのはあれが最後だったのだろうと思いました。当時、私は日本語が全く話せなかったので、駅員とコミュニケーションを取ろうとしても、互いに理解することができませんでした。そこで私は自分の勤めていた学校へ行き、パニック状態の声で何が起こったのかを説明しました。すると驚いたことに、受付の人は「きっと大丈夫ですよ」と言ったのです。一体何が大丈夫なのか、と思いました。彼女は梅田警察署に電話し、しばらくして私のところへ戻ってきました。
そして、1時間前に誰かが黒い財布を届けたので、警察署へ行って、それが私のものかどうかを確認する必要があると言いました。私は梅田警察署へ行き、本当に驚いたことに、全財産の入った財布を見つけたのです。全く信じられません!誰か親切で正直な人が、財布を届けてくれたのです。
もし私が今、はなみずき通校やオンラインでの英会話レッスンをしている最中だとしたら、このエピソードや、私がもった印象を話し、日本がいかに素晴らしい国であるかを生徒さんに説明するかもしれませんね。それではここで、マリという生徒さんがいると仮定しましょう。そしてこのエピソードを話した後、私の財布の事件について、ディスカッションをするとしましょう。
Mari and Gareth are talking about Gareth's experiences in Osaka.
Gareth | : | ….so I was absolutely amazed to get my wallet back with all the cash still in it. |
Mari | : | Yes, it’s great. Japan is a very safety country, isn’t it? |
Gareth | : | Yes it is, it really is a wonderful country in many ways. |
Mari | : | I agree, we are lucky to live in this country. |
さて、マリはこの文章で、実によくある間違いをしてしまっています。あなたはその間違いを見つけられますか?見つけられた方はお見事!彼女が使った“safety”は、この場合は正しくありません。以下の訂正をご覧ください。
Japan is a very safety country, isn’t it?
Japan is a very safe country, isn’t it.
ここで問題となるのは、“safety”は名詞であり、安全であるということを意味します。これは、“safe”のような形容詞ではないのです。この場合の正しい文法としては、“country”の前に形容詞“safe”を使う必要があります。
“safety”という名詞には、いくつかややこしい点があり、おそらくそのことが、私たちの英会話クラスや一般的に日本において、英語での話し言葉と書き言葉の両方で、非常に起こりやすい間違いの原因となっているのでしょう。
一つ目の問題は、英語のネイティブ・スピーカーたちは、“safety”という名詞を他の名詞と組み合わせ、複合名詞を作るということです。これらはかなり一般的で、標準的でもあります。これらは、ただそのまま暗記すればよいのです。以下は、“safety”を使った、一般的によく用いられる複合名詞のリストです。あなたのペースでこれらを学び、覚えてみましょう。
二つ目の問題は、“safety”が様々な形で日本語に取り込まれているということです。そのまま英語と同じように使うのであれば、これらはほぼ全て問題ありません。実際に、おそらくこれらは英語から来ている言葉だと思います。しかし残念ながら、ある一つの言葉はそのまま使うことはできません。ここでは、そのまま使うことができるもの(上記の英語で書かれたもの)とそうではないものに分けてみました。
セーフティードライブ
これは次のどちらかにすべきです:
形容詞“safe”を使った“Safe driving”、あるいは動詞と副詞を組み合わせて、“Drive safely”とすることもできます。 下記のアメリカの道路の画像をご覧ください。
セーフティーサービス
セーフティーボタン
セーフティーボックス
セーフティーガード
セーフティーサポート
セーフティーレバー
セーフティーゾーン
セーフティーエリア
英語でもカタカナでも、このような「名詞+名詞」の組み合わせがよくあるので、多くの人が“safety”と他の単語を組み合わせることができると勘違いしているのだと思います。しかしこれは、上記の会話で架空の生徒マリがしてしまったような、よくある文法的な間違いにつながってしまいます。
上記のリストにないもので、ある名詞が安全であることを説明したい場合は、形容詞“safe”を使うべきです。例えば、
Have a safe trip.
Ok, see you next week. Have a safe flight.
These days, New York is generally a safe city.
I think she is a safe driver.
Safe travels!
また、私たちはしばしば“safely”という副詞を使っていくつかの行為を表現します。例えば、
Travel safely
Drive safely
We need to operate this machine safely.
I hope you arrive safely.
Despite the typhoon, the pilot landed the plane safely.
このブログ記事が、いつ“safety”を使うのか、またいつ“safe”や“safely”を他の単語と組み合わせるのかを理解していただく助けになればうれしく思います。
私たちXLingualでは、生徒さんたちに対し、英語の授業中に間違うことを恐れすぎないようにと伝えています。私たち自身も同じ語学学習者として、新しい言語を学ぶ上で間違いをすることは必要不可欠なことだと知っていますし、また、実社会のあらゆるシチュエーションで、生徒さんたちが英語を使ってうまく話すことができるよう、スピーキングスキルやライティングスキルを上達できるように、間違いをしてしまっても大丈夫なフレンドリーな環境と“safe space”を提供しています。無料レベルチェックと無料体験レッスンをご希望であれば、あなたにお会いできる日をとても楽しみにしています。お問い合わせフォーム、またはお電話にてお問い合せください。 当校の語学専門のネイティブ講師による無料レベルチェックの日程を調整させていただきます。ビジネス英語、一般英語、そして試験対策など、どんなニーズにも対応できる幅広いコースをご用意しています。
Have a nice day, and safe travels if you are travelling. 🙂