英語を勉強していて、“単語がなかなか覚えられない”と悩んだことはありませんか?市販の単語帳や赤シート、また最近では様々なオンラインツールが発達していますが、その中でも特におすすめのツールがあります!ぜひこのブログを読んで、今日からあなたの語学学習に取り入れましょう!
私は、長久手市のはなみずき通りに住んでいた頃、エクスリンガルの出張サービスの英語教室で、電車通勤をしていました。その電車の中で、一生懸命に英語を勉強している熱心な中学生や高校生をよく見かけました。おそらく宿題や試験のためか、あるいは興味があって勉強をしていたのでしょう。彼らがどのように勉強しているのかを見ることは、私にとって興味深いものでした。ある学生はただ教科書を読んでいて、おそらく同じページを数回繰り返して見ていました。また、英単語の日本語訳を隠す透明な赤いシートを使っている人もいました。個人的には、この赤いシートは良いアイデアだと思いました。また、単語のリストが載った人気の本も見かけました。こういった本のリストに載っている英単語は、大抵の場合、それぞれの単語に関連性はないと思われますが、学生が目的としているテストや試験にとって重要な単語が選ばれていることは明らかでした。また勉強の途中で眠ってしまっている学生もいました。学生たちは学校や塾へ通っており、その忙しさを見てきた私には、彼らが眠ってしまう理由がよく分かりました。
このような様々な勉強法が彼らにとってどのくらい効果的だったかは分かりません。私自身も、当時は日本語を勉強していたので、時々同じような方法で学習していました。しかし正直なところ、あまり効果がありませんでした。2009年、日本語能力試験1級に向けて勉強をしていたとき、私は無料で使える素晴らしいツールを見つけ、膨大な数の単語やフレーズを暗記する上で役立ちました。私だけではなく、熱心に語学を学ぶ世界中の人にとって、長期間の暗記をしていく上でとても効果的で役立つことでしょう。今日はこのツールについて、可能な限り最善の方法で使うヒントとともに紹介したいと思います。
では、このツールの仕組みはどのようなものでしょうか?基本的には、私たち自身が作成する「カード」デッキに基づく、質問と回答のシステムです。 まず、下記のような質問が表示されます。次に、単語、事柄、フレーズ、用語、慣用句などどんなものであれ、答えを思い出し、考えます。このツールを使った語学学習では、頭で答えを考えるよりも、声に出して答える方が、暗記だけではなく発音練習にも役立ちます。
さらに、anki.netのオンラインアカウントを作れば、あなたのパソコンと携帯電話を同期させることができます。私は、カードはパソコンを使って作る方が簡単ですが、毎日の反復学習には携帯を使っています。あれ?ギャレスは今、“毎日”と言いましたか?そうなんです。それほど、「Anki」はとても素晴らしいツールなんです。多言語を話せる人なら皆言うと思いますが、ひとつの言語を流暢に話せるようになるには、毎日の学習習慣がとても必要で、このツールはそれを構築してくれるのです。🙂
今回このブログを書くにあたり、カードデッキの例を作ったので、そのスクリーンショットを用いて、カードの構成を説明します。そして、より素晴らしいカードを作るためのヒントもお伝えしていきますね。
次に「Show Answer」ボタンをクリックすると、以下のように答えが表示されます。
このツールの良いところは、4つのボタンがあり、この単語についてのあなたの理解度を評価できるというところです。単語を全く思い出せなかった場合は、「Again」ボタンをクリックします。非常に難しかったが少しは思い出せたという場合は、「Hard」ボタンをクリックします。もう少し思い出せた場合は「Good」ボタンをクリックします。最後に、きちんと覚えていてその単語をすぐに言えた場合は、「Easy」ボタンをクリックします。
一旦この評価が終わると、Supermemoのアルゴリズムが働き、次にこのカードを見るタイミングを決めてくれます。この繰り返しは、あなたの記憶が定着するにつれて、その間隔がだんだんと離れていくようになっています。この場合は「Easy」は3日後です。しかし、このカードを何度も見たことがあり、それが私にとって簡単なら、8ヶ月後に再度このカードが出てくるように設定されるかもしれません。 このように間隔をあけて繰り返すことで、カードに入れた単語やフレーズを永久に記憶することができます。よく覚えているカードは、まだ覚えていないカードよりも後に設定されるため、ただ単に単語を並べたカードよりも、はるかに効率的です。
こちらに、この間隔をあけた反復練習の仕組みについて、動画での説明がありますので、英語のリスニング練習がしたい場合は、お役立てくださいね。
それでは、素晴らしいカードを作るためのヒントと、反対にやってはいけないことについてのアドバイスをいくつか紹介しましょう。
よくやりがちなのは、単に自分の言語で単語を書き、そして学習中の言語で答えを書いてしまうことです。これは良くない習慣であり、絶対に避けるべきです。これをしてしまうと、常に頭の中で翻訳するようになってしまいます。本当に流暢に話せるようになりたいなら、学習中の言語で考えるように脳を鍛えていきたいですね。
上記のカード紹介で使ったカードのように、質問に画像を 使ってみましょう。これは、Google imagesを使うと、とても簡単で楽しいです。Google imagesの検索バーに「tortoise」と入力します。そして好きな画像を選び、「add card」ページの質問欄に直接ドラッグします。このように画像を検索して選ぶことは、楽しいだけでなく、暗記にも役立ちます。写真や絵と単語を関連付けることで、学習中の言語で考えるよう脳を鍛えることができます。
「add card」ページのスクリーンショットです。質問(または回答)欄にドラッグし、貼り付けることができます。
「Anki」は素晴らしいプログラムで、回答や質問の欄に音声ファイルも追加することができます。単語やフレーズの音声ファイルを追加することで、正しい発音が分かるだけでなく、暗記にも大いに役立ちます。ほとんどの場合、カタカナでは、ネイティブスピーカーが話すような正しい発音は表現できないので、カタカナを使うよりも、音声ファイルを使うようにしましょう。
私はよくForvo.comを使ってmpgファイルを探し、それをダウンロードして質問欄や回答欄に追加します。カメの音声ファイルのリンクはこちらです。 → tortoise in english
これは暗記をする上でとても大きな助けとなります。もし、あなた自身やあなたの生活、経験に関連した名前や文章を使って、あなたなりの関連性を作ることができれば、その単語やフレーズを覚える上でとても役に立ちます。私たちエクスリンガルの講師は、レッスン中に、新しい言語に対して、このような個人的な関連性のある文章や質問、フレーズを作る手伝いをよく行います。それは、実際の個人的な関連のない抽象的な文章を使うよりもはるかに良いのです。下記のカードでは、私の娘が通う学校には、実際に4匹のカメがいるので、私はこのカードの回答に一文を加えてみました。
暗記をサポートするため、個人に合わせた文章を使いましょう。
あなたの語学力が向上し、レベルが上がってくると、単語やイディオム、フレーズの意味がだんだんと抽象的になってくることがあります。そして質問を作る上で適切な画像を見つけることが難しくなります。このような場合、質問を母国語に訳して考えたくなるものです。しかし前述したように、これは絶対に避けるべきです。翻訳して考えるという方法に逆戻りしないためには、オンラインで使える素晴らしい辞書の中から、辞書の定義を使ってみることです。< 英語とフランス語の辞書については、下記のリンクを参照してください。>その定義をカードに追加し、もし可能なら、自分のことに関連した(自分のことに関連した文章を毎回作るのは難しいということも、私も自身の経験から分かってはいますが、)文章を入ると、より使いやすくなるでしょう。定義の下の質問欄では、質問の一部として穴埋めを含む文を使うことができます。例として、私たちがよく使う慣用句の例を以下に示します。(この慣用句は日本語にも似たような表現があるので、面白いですね。)
私たちの多くは、普段、仕事や家庭、学校、また大学などでそれぞれ責任があり、とても忙しいですよね。そのため、自分でカードを作らず、他の人のAnkiカードのデッキを探したいという誘惑に駆られることがあるかもしれません。もし探せば、インターネット上にはたくさんあります。私自身、ずいぶん前にAnkiを使い始めたばかりの頃、この罠にはまってしまいました。個人的な経験としては、これはやはりうまくいきません。自分の好きな絵や、自分のことに関する文章を加えたり、また自分で選んだ定義を加えて自分なりのカードを作っていく実際のプロセスが、長期的な暗記につながる重要なプロセスなのです。ぜひこのように使ってみてくださいね。
これは英語で言うところの“the tip of the iceberg”(氷山の一角)に過ぎませんが、今回ご紹介したことが、このツールに興味を持つ全ての人にとって、私や他の人がしてしまった失敗をせずに、価値のある、より良いスタートとなることを願っています。
役立つリンクを下記にまとめました。最初のものは、Ankiとその使い方についての日本語のリンクです。
Anki related links
Useful native dictionaries
英語では「亀」を表すとき、主に3つの単語があります。
tortoise : 陸上で生活する爬虫類の仲間で、カメのように背中に保護用の甲羅をもっています。
terrapin:淡水や汽水域に生息する「小型のカメ」の仲間です。以前、杁ヶ池ではアメリカ産のterrapinが問題になったようですね。
turtle:背中に甲羅を持つ、海に住む爬虫類の仲間です。
私たちエクスリンガルは、長久手市、みよし市、そして名古屋市東部にお住まいの皆様や生徒さんの英語学習の助けになりたいと考えております。私たちのスクールの無料レベルチェックと体験レッスンにぜひお越しください。レベルチェック・体験レッスンともに無料となっておりますので、ぜひ試してみてくださいね。